自分の犬や猫が迷子になったらどうしますか?
最近、SNSで迷子になった犬の情報を募集している投稿を見かけ、一刻も早く家族の元へ帰れるよう、少しでも情報を広めたいと思いました。どうか無事に愛犬を見つけることができますように。
愛犬や愛猫が……で迷子になるなんて……考えただけで飼い主はとても動揺することだろう。もし自分がそのような状況になったら、きっとパニックになってしまい、適切な行動がとれないだろう。
そこで今回は、愛犬や愛猫が迷子になった時に便利な「マイクロチップ」を紹介したい。
愛犬や愛猫と暮らしている方であれば、名前は聞いたことがあるという方も多いと思いますが、実際のマイクロチップを見たことがない、どのような仕組みになっているのか知らないという方もいらっしゃると思いますので、ぜひこの機会にマイクロチップについて知っていただければと思います。
マイクロチップについて
マイクロチップ」とは何ですか?
直径約2mm×長さ約12mmの円筒形で、外側が生体適合ガラスでできた電子標識装置。最近では、直径約1.4mm×長さ約8.2mmのマイクロチップも普及している。
マイクロチップには15桁の番号(ISO規格の個体識別番号)が記憶されている。この番号を専用のリーダー(読み取り装置)で読み取ることで、飼い主を追跡することができる。リーダーは、全国の動物愛護センター、保健所、一部の動物病院、警察署など、動物を保護できる施設に配備され、マイクロチップの番号が使用される。
マイクロチップの寿命は約30年と言われており、チップ自体に電池は必要ないため、一度犬や猫の体に埋め込めば半永久的に機能する。なお、マイクロチップにはGPS機能がないため、居場所を特定することはできない。
マイクロチップはどんな時に役に立つのか?
犬や猫が迷子になった場合、読み取り機でマイクロチップを読み取ると個体識別番号がわかります。その番号をデータベースに登録されている飼い主の詳細情報と照合することで、飼い主を探し出し、犬や猫を家族のもとに返すことができます。
迷子動物以外にも、地震や洪水などの災害時、盗難や事故などで飼い主と引き離された場合でも、犬や猫を発見できる可能性が高まります。
マイクロチップの義務化
動物愛護法の改正により、2022年6月1日以降、ブリーダーやペットショップから販売される犬や猫には、マイクロチップの装着が義務付けられている。
<li>2022年6月1日以降にブリーダーやペットショップから犬や猫を迎える場合は、すでに装着されているマイクロチップの情報を飼い主の情報に変更する必要があります。登録情報の変更手続きについては、ブリーダーやペットショップに問い合わせてください。</li>
<li>マイクロチップが装着されている犬や猫を飼う場合は、飼い主の情報に変更する必要があります。</li>
<li>引っ越しなどで飼い主の登録情報に変更があった場合は、変更手続きが必要です。</li>
マイクロチップの挿入
マイクロチップは、動物病院で獣医師が専用の注入器を使って皮下に埋め込みます。2022年5月に施行されたペット看護師法により、動物看護師がマイクロチップの埋め込みという獣医療行為を行えるようになった。個体差はあるが、犬は生後2週間から、猫は生後4週間から埋め込むことができる。
マイクロチップを埋め込むと「マイクロチップ証明書」が発行されます。
マイクロチップ証明書は、飼い主の情報をデータベースに登録する際に必要になりますので、大切に保管してください。
登録・変更手続き
<li>パソコンまたはスマートフォンでオンライン登録</li>
<li>申請書を取り寄せ、郵送で登録する。</li>
<li>登録方法によって違いはありますが、マイクロチップを装着している動物病院で申請書を取り寄せることも可能です。</li>
などの登録方法があります(2022年1月より)。
また、情報の登録や変更には費用がかかりますが、インターネットでの請求か紙での請求かによって費用が異なります。合わせて確認しましょう。
登録や内容変更が完了すると、登録証明書が発行されますので、大切に保管しておきましょう。登録・内容変更ともに、申請先は「公益社団法人日本獣医師会」です。情報漏洩防止には万全を期している。登録データへのアクセスは自治体や警察に限定されているというから、セキュリティ面でも安心だ。
まとめ
マイクロチップの導入により、飼い犬や飼い猫が迷子になっても、一刻も早く家族のもとに戻れるシステムが整いました。
犬や猫の迷子は、どんなに気をつけていても起こりうる事故です。マイクロチップに関する情報を知っておくことで、少しでも安心できるのではないでしょうか。
マイクロチップに関する最新情報は環境省から入手できます。犬や猫の里親を検討されている方、飼い犬・飼い猫のチップ装着や登録を検討されている方は、こちらの情報もご一読ください。
【環境省】犬と猫のマイクロチップ情報登録に関するQ&A