猫を電子レンジに入れた訴訟とは、あるおばあさんが飼い猫を電子レンジで乾かそうとして死なせてしまい、電子レンジのメーカーに多額の賠償金を請求したという話です。
この話は、インターネットやメディアでよく取り上げられていますが、実は都市伝説であり、実際には起きていません。
では、なぜこの話が広まったのでしょうか?
それは、アメリカが訴訟大国であることと深く関係しているのです。
しかし残念なことに、猫を電子レンジや乾燥機に入れる事件は本当に起きています。
この記事では、以下ついて詳しく解説していきます。
- 猫を電子レンジに入れた訴訟の内容と真実
- 猫を電子レンジに入れた事件の事例と影響
最後までお付き合いください♡
猫を電子レンジに入れた訴訟とは?
猫を電子レンジに入れた訴訟とは、以下のような話です。
- あるおばあさんが電子レンジをプレゼントされ、その機能を気に入って使っていた。
- ある日、飼い猫がずぶ濡れになって帰ってきたので、おばあさんは電子レンジで猫を乾かそうとした。
- 猫を電子レンジに入れて加熱したところ、爆発を起こし、猫は死んでしまった。
- おばあさんは電子レンジの取扱説明書に「動物を入れないでください」という注意書きがなかったことに気づき、電子レンジの販売元に多額の賠償金を請求した。
- 裁判所はおばあさんの主張を認め、販売元に賠償金を支払わせるとともに、説明書に注意書きを追加するよう命じた。
この話は非常に衝撃的ですが、実は都市伝説であり、実際には起きていない話です。
この話が生まれた理由として考えられるのは、以下のことが挙げられます。
- アメリカが訴訟大国であり、さまざまな理由で裁判が起こされていること
- マクドナルドのコーヒー火傷訴訟など、驚くような内容や結果の裁判事例が存在すること
- 製造物責任法(PL法)や消費者保護法など、消費者側の権利や利益を重視する法律が整備されていること
- ブラックユーモアや風刺的な表現が好まれる文化やメディアがあること
この話はインターネットやメディアで広く流布されましたが、その多くは事実ではありません。
この話が広まった背景と真相について解説
この話の元になったとされるのは、1980年代にアメリカで流行したブラックジョークでした。
この話は、アメリカの訴訟事情や消費者保護法などを皮肉ったものであり、実際には起きていない話です。
しかし、この話がインターネットやメディアで拡散される過程で、細部が変化したり、実話だと信じられたりすることもありました。
おばあさんが猫を電子レンジに入れた訴訟の内容と真実
猫を電子レンジに入れた訴訟とは、アメリカ発の都市伝説のひとつで、あるおばあさんが雨でずぶ濡れになった猫を乾かそうとして電子レンジに入れてしまい、猫が死んでしまったという話です。
おばあさんは電子レンジの取扱説明書に「動物を入れないでください」という注意書きがなかったことを理由に、製造元に多額の賠償金を求める訴訟を起こしたとされています。
しかし、この話は実際には起きていない話であり、アメリカの訴訟事情や製造物責任法(PL法)を皮肉ったブラックジョークであるという説が有力です。
この話が生まれたきっかけとしてよく挙げられるのが、「マクドナルドコーヒー事件」と呼ばれる実際に起きた訴訟事例です。
これは1992年にニューメキシコ州で起きた事件で、ある女性がマクドナルドのホットコーヒーを膝の上にこぼして火傷を負ったことから、マクドナルドに対して賠償金を求める裁判を起こしたものです。
この事件では女性側が勝利しましたが、その後和解が成立しました。
しかしメディアや一般人はこの事件を「コーヒーが熱すぎるから巨額の賠償金を受け取った」という表面的な話だけ拡散しました。
その結果、「猫レンジ事件」などの都市伝説やブラックジョークが生み出されて広まっていったと考えられます。
しかし私達は動物愛護の観点から、このような話題や冗談は不適切だと思わなければなりません。
この話は都市伝説で実際には起きていない話
前述したように、この話がブラックジョークであることからもわかります。
しかし、なぜアメリカではこのようなブラックジョークが生まれたのでしょうか?
それは、アメリカが訴訟大国であることに原因があります。
これらの裁判は、消費者側の権利や利益を重視する法律や制度に基づいています。
特に有名なのは、製造物責任法(PL法)です。
これは、製品に欠陥や不備があった場合に、消費者側に有利な判断を下す法律です。
この法律は、消費者保護の観点から見れば良い法律ですが、一方で、製造業者や販売業者に対する過剰な要求や不当な請求を助長する恐れもあります。
また、アメリカでは、裁判所や弁護士、陪審員などのシステムも日本と異なります。
例えば、以下のようなシステムは、裁判の結果や賠償金額に大きく影響するのです。
- 裁判所は州ごとに異なる法律や判断基準を持っています。
- 弁護士は多数存在し、積極的に依頼者を勧誘したり、高額な報酬を要求したりします。
- 陪審員は一般市民から選ばれ、感情的や偏見的な判断を下す可能性もあります。
そのため、アメリカでは、さまざまな理由で裁判が起こされており、中には驚くような内容や結果のものもあります。
そして、これらの裁判事例を元にして作られたブラックジョークが猫を電子レンジに入れた訴訟だったのです。
この話が生まれた理由として、アメリカの訴訟事情が関係している
このような話が生まれた背景には、アメリカが「訴訟大国」と呼ばれることに深く関係しています。
アメリカでは、様々な人種、言語、習慣、宗教などがあり、単純な話し合いでは解決できない事案が非常に多いことも裁判事情に影響しているのです。
日本人はなるべく穏便に話し合いで解決したいという考えを持つ人が多いですが、アメリカ人は「とりあえず訴えよう」というところから始まることも多いと言われています。
また、アメリカでは裁判の様子を生放送したり、DVD化したりすることもあります。
裁判官や弁護士も鋭いツッコミやジョークを飛ばすこともあるようです。
そもそも日本人が持つ「裁判」という認識とは全く別物なのかもしれません。
さらに、アメリカには127万人もの弁護士がおり、弁護士への依頼や手続きも比較的簡単です。
そのため、訴状やそれらの手続きも簡易的であることも、訴訟を起こしやすい要因のひとつかもしれません。
そして最大の要因は、「多額の賠償金」です。
実際にアメリカでは「何だそれは…」という内容の訴訟で多額の賠償金を勝ち取っているケースは少なくありません。
そのため金銭目的で無茶な訴訟を起こす人が後を絶ちません。
特に大手企業を相手取り多額の賠償金を得ようとする人は多く、「マクドナルドコーヒー事件」以外にも目を見張るような内容の事件があります。
このように、「猫レンジ事件」はアメリカの特殊な文化や社会背景から生まれた都市伝説だったわけです。
しかし私達はこのような話題や冗談は不適切だと思わなければなりません。
猫を電子レンジでチンした事件(アメリカ以外)
残念ながら、「猫レンジ事件」は都市伝説ではありますが、「猫を電子レンジや乾燥機に入れた」などという実際の事件も報告されています。
これらは動物虐待として厳しく処罰されるべきものです。
動物愛護団体や活動家も、このような事件に対して抗議や啓発活動を行っています 。
では、実際に起きたアメリカ以外の事件をみてみましょう。
少年達が猫を電子レンジでチンした事件(カナダ)
2008年にカナダのアルバータ州カムローズで起きた事件で、少年4人が金品を盗もうとある家に強盗に入り、その家で飼われていたペットの猫を電子レンジに入れて加熱してしまいました。
また、なんと少年らはキッチンの戸棚にペンで「かわいい猫だね、電子レンジの中を見てみな」と落書きまでしていたのです。
事件を起こしたのは15歳の少年3人と13歳の少年1人で、批判がインターネット上で激しくなりました。
猫に激怒した女性が電子レンジでチンした事件(イギリス)
2014年、イギリスで精神疾患を患う23歳の女性が、自分の飼っていた猫に金魚を襲った罰として猫を電子レンジに入れてチンするという事件が発生しました。
女性は自ら事件を告白し、裁判で禁錮14週の実刑判決を受けたのです。
被告人は金魚を襲われたことに対する報復として、猫を電子レンジに入れたことを認めており、非常に残忍であるとされました。
事件が発覚したのは、女性が通院していた精神科の診察で自分の行動を話したことでした。
同時に、判決によって動物を飼うことが禁止されることも決定されました。
まとめ
この記事では、猫を電子レンジに入れた訴訟という都市伝説の内容と真実について解説しました。
この話はアメリカの訴訟事情や製造物責任法(PL法)を皮肉ったブラックジョークであり、実際には起きていない話です。
この話が生まれた背景には、「マクドナルドコーヒー事件」と呼ばれる実際に起きた訴訟事例が関係しています。
しかし私達はこのような話題や冗談は不適切だと思わなければなりません。
また残念ながら、「猫を電子レンジや乾燥機に入れた」という実際の事件も報告されています。
これらは動物虐待をしたとして厳しく処罰されるべきものです。
動物愛護団体や活動家もこのような事件に対して、抗議や啓発活動を行っています 。