猫が『カカカ』『ケケケ』『カチカチ』などと音を鳴らしていたら、クラッキングといわれる現象かも!
クラッキングをしている猫の口元をよくよく見てください。
よく見ると、小刻みに動いているのがわかるでしょう。
場合によっては、放っておくとよくないこともありますので、この記事をしっかり読んで理由や意味を知っておきましょう。
猫のクラッキングはどんな泣き声?
猫は様々な鳴き声を使って、自分の気持ちを伝えています。
クラッキングは猫の鳴き声の一種です。
口を小刻みに開閉しながら、『カカカ』『ケケケ』『カチカチ』などと小さく声を出します。
中には、うまく声が出せずに口やヒゲだけが動いていたり、歯をカチカチと歯ぎしりだったり、『にゃー』と鳴く時に一緒に出たりしてしまう猫もいるのです。
実際に動画鳴き声を聞いてみましょう。
『これってクラッキング?どうかな?』などと思うことがあれば、動画におさめ病院で見てもらうといいでしょう。
初めて聞いた時は驚かれたかもしれませんね。
クラッキングは猫特有です。
猫の正常反応です。
猫のクラッキングの理由・意味
クラッキングには5つの理由が考えられています。
- お口の病気
- 狩猟本能
- 欲求不満
- 生え変わり
- 歯ぎしり
お口のケアやストレス発散で解決できることと、病院での治療が必要であったりすることがあるので、よく観察することが大切です。
一つ一つご説明しますので、当てはまることがないかご確認ください。
猫のクラッキング/お口の病気
猫は、お口の中の病気が比較的多くみられます。
口内炎や歯周病など、お口のトラブルによって音が鳴らすことがあります。
【お口の病気症状】
病気 | 症状 |
口内炎 |
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歯周病 |
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吸収病巣 |
|
ご飯を食べづらそうにしていたりなどといったことがあれば、何かしらのお口の中に異常があると考えてよいでしょう。
『口内炎』や『歯周病』は、日頃の歯磨きや歯のケアをすることで、ある程度は未然に防ぐことができるでしょう。
可能な範囲で行ってあげてください。
3歳以上の猫の50%がかかるといわれている『吸収病巣』。
なんと歯が吸収されて骨に置き換わるという病気です。
これらは見た目ではわからず、歯科X線でしかわかりません。
原因は、はっきりとは解明されておらず、適切なホームケアと定期的な歯のクリーニングが有効だといわれます。
放置しているとどんどん酷くなり、痛みから元気がなくなったりご飯が食べられなくなってしまうことがあるでしょう。
治療が必要になりますので、異常を感じた地点で早めに受診してください。
猫のクラッキング/狩猟本能
猫は生まれながらのハンター!
外を眺め鳥や虫を見てクラッキングする意味は、狩猟本能から獲物を見て興奮しているといわれます。
その本能は、動くものを見ると勝手に体が反応して追いかけてしまうほど。
猫のクラッキング/欲求不満
猫は『食べること』『ゆっくりひとりで過ごすこと』『遊ぶこと』など、自由が奪われることや、気に入らないものを我慢しているときに、欲求不満を感じやすい生き物。
猫の欲求不満のしぐさは、トラッキング以外に8つあります。
- 耳を反らす
- しっぽを激しく動かす
- 八つ当たり
- 隠れる
- 毛づくろい
- 見つめてくる
- 粗相をする
- 食欲がない
猫がしっぽを床にたたきつけるなどといったしぐさをするなど、いつもと違う行動があれば欲求不満かもしれません。
基本は本能によるものですがストレスになっていることもあります。
おもちゃで遊ぶことや、キャットタワーなどのストレスが発散できる環境を作ってあげましょう。
猫のクラッキング/歯の生え変わり
歯の生え変わりの時期は、食べ物のカスを取ろうとしたり、生え変わりの時期は歯がムズムズするため『カチカチ』と音を鳴らすことがあります。
猫の歯は、生後3か月半~1歳半くらいまでに永久歯へと生え変わります。
猫は人間と違い、生えてきた永久歯とまだ抜け落ちない乳歯とが数日間併存することが多いです。
そのため、食べ物のカスなどが溜まりやすくなり、口臭が強くなることがあるので気を付けてください。
また、歯の生え変わり時期は歯がかゆみが生じるといいます。
その場合、歯固めになるおもちゃを与えるといいでしょう。
ただし、歯が折れないよう『固いもの』や『歯がひっかかってしまうようなもの』で遊ばないよう気を付けてください。
通常であれば、そのうち収まるので問題ではありません。
注意すべきは、生え変わり時期を過ぎたのにも関わらず、まだ音をさせている場合は何かの異常がある可能性があります。
動物病院を受診すると良いでしょう。
猫のクラッキング/歯ぎしり
ストレスが主な原因で歯ぎしりをすることがあります。
猫の歯ぎしりは、寝ている間に無意識で行う人間とは違い、起きている時、意識的に歯ぎしりをしている場合が多いです。
よく見られるタイミングは、『食事中』『食後』『グルーミング』を行っている最中などの口や舌を動かしている時に見られます。
口や舌を動かす時、不快に感じる場合に歯ぎしりをすることが多いです。
ただ、中には歯周病や口内炎、慢性疾患などの病気があることもありますので、注意してあげてください。
歯ぎしりの原因を探るために、以下のことをチェックしてみましょう。
- 口の中に炎症や異物がないか?
- 口を痛がらない?
- 口臭は?
- 食欲はしっかりある?
- 吐き気はない?
- 飲水量や尿量が増えていない?
- 発作のような仕草はなかった?
歯ぎしりという猫の行動サインから、初期の病気を早期に発見に繋がることもあります。
クラッキングをしない猫もいる?
クラッキングというのは、家で暮らす飼い猫に見られがちな行動です。
ただ、野良猫や、ネコ科の動物であるライオンなどに、このような行動は見られません。
その理由は、狩りをしているときにクラッキングをしてしまうと獲物にバレてしまうから。
もともと野良猫だった猫が家で暮らすようになったのなら、野良猫の習性のままなので家でもクラッキングをしないことが多いです。
猫のクラッキングは気持ちを読み取って
クラッキングは、感情表現の一つでありサインでもあります。
多くの場合は、イライラや不快感などストレスの現れ。
きっと、獲物を捕まえられなくてやきもきしている状態なのではないでしょうか?
しかし、同じクラッキングでも理由が様々。
普段から猫の行動をよく観察することで理由もわかるものですよ。
ストレス発散のためにも、遊んであげてみてはいかがでしょうか?