話すことができない猫は、体のさまざまな部分を使って私たちに気持ちを伝えている。
その一つが尻尾である。
しっぽの動きに込められた気持ちを読み解くことで、その時にしてほしいこと、してほしくないことを知ることができ、猫との絆を深めることができる。
猫のしっぽの役割とは?
猫の尻尾はどのような役割を果たしているのでしょうか?
猫のしっぽは「尾椎」と呼ばれる小さな骨と、それを覆う筋肉で構成されています。
しっぽの長さによって尾椎の数は異なりますが、長いしっぽには20個以上の尾椎が並んでいて、細かい動きができるようになっています。
猫はしっぽを巧みに動かすことで、体のバランスを保っているのだ。
今回は、しっぽの具体的な働きについて見ていきましょう。
バランスを保つ
しっぽの最も重要な機能のひとつは、バランスを保つことです。
狭いところや高いところを歩くときの猫のしっぽを見てみよう。
しっぽを左右に振って歩いていませんか?私たちが狭いところを歩くとき、両手を広げてバランスをとるのと同じだ。
防寒
寒い日、猫は体を丸めてしっぽで顔を覆うことがある。
これはしっぽをマフラーのように使って体を温めるためだ。
特にサイベリアンやノルウェージャン・フォレスト・キャットのような寒い国の猫は、しっぽに非常に豊かな毛が生えていることが多く、しっぽが猫の防寒具のひとつであることを示している。
マーキング
尻尾の付け根には嗅腺と呼ばれる器官がある。
猫はこの嗅腺をこすりつけることで、家の中の壁や柱に自分の匂いをつけて「ここは私の縄張りよ」とアピールする!これは「ここは私の縄張りよ」というアピールでもある!
飼い主に向かって尻尾を振るのもマーキングのひとつ。
感情表現
しっぽや耳の動き、鳴き声、マーキングなど、猫同士はさまざまな方法でコミュニケーションをとっている。
しっぽの動きでも、相手に愛情を伝えたり、機嫌が良いことを示したり、不必要な争いを避けたりすることができる。
例えるなら、ボディランゲージのようなものだ。
パータン別・しっぽでわかる気持ち
しっぽをピンと立てる:好意
子猫が母親の注意を引きたいときにするしぐさ。
成猫同士がしっぽを立てて近づくときは、あいさつをするとき。
しっぽを立てて飼い主に近づくと、「大好き!」という気持ちを表現する。飼い主にとっては、「愛してるよ」といった気持ちの表れと考えられる!
くねくね:興奮
しっぽをくねくねさせるのは、興奮している証拠。
飼い主に近寄ってきたら、「一緒に遊ぼうよ」と誘っているサインとも考えられるので、受け入れてあげましょう。
ゆっくりくねくね:リラックス
ペットがあなたの膝の上でくつろいでいたり、窓際で日向ぼっこをしていたり、安全なベッドでうとうとしている場合、ゆっくりとしっぽを振るのはリラックスのサインです。
素早く振る:イライラしている
犬が尻尾を振るときは嬉しい感情を表しますが、猫の場合は真逆なので要注意です。
尻尾をパタパタと振って、ドンドンと音を立てている場合は、とてもイライラしている状態です。
この状態で猫の手を煩わせるのは危険なので、そっとしておいてあげましょう。
先っぽだけパタパタ:反応する
寝ているときなど、あまり動きたくないときに名前を呼ぶと、体を起こさずにしっぽの先だけを動かして「ハイ」と反応します。
これは不安感なのだが、わざわざ面倒くさい。
前足の間で丸くなる:不安
怖がって萎縮している。
自分より強いネコを前にしたとき、尻尾を丸めるのは降参のサイン。
家では、雷雨や花火などの物音に驚いたときに見られる。
ふさふさの被毛:威嚇
いわゆる「たぬきしっぽ」。
毛根の周りにある立毛筋という筋肉を収縮させることで毛を反転させている。
しっぽを膨らませて少しでも自分を大きく見せることで、強さをアピールする。
また、何かに驚いたときにも尻尾を膨らませることができる。
山の形に振る:好戦的な姿勢
家の中ではあまり見かけないかもしれませんが、山型に振っている猫は好戦的な警戒態勢にあります。
相手に「これ以上近づくな」という最終警告なので、むやみに近づかないように。
脚の周りを叩く:安心感を与える
現在いる場所が安全で、しばらくここにいてもいいという意思表示。
あまり邪魔をしないように見守ってあげましょう。
前傾姿勢:落ち込んでいる
犬が不機嫌だったり、飼い主に叱られたりしたときに尻尾が垂れることがある。
元気がない、食欲がないなど、心配な症状が見られたら獣医さんに相談しましょう。
尻尾をピクピクさせる:嫌がらせをされたい
尻尾がピンと張っているのは、善意の表れですが、上げた尻尾の先が少しピクピクしている場合は、嬉しくて機嫌が良い証拠です。
尻尾をピクピクさせながら近づいてくる場合は、構ってほしいサインなので、遊んであげましょう。
尻尾の付け根を触ると幸せになれる?
猫のしっぽの神経は太い神経とつながっていて、特にしっぽの付け根には重要な神経が集中しています。
しっぽの付け根をなでると、心地よい刺激が気持ちよく、しっぽを立てるのが好きな猫もいます。
しっぽを触るときの注意
しっぽは先端まで神経が通っているため、とても敏感です。
かわいいしっぽはつい触りたくなりますが、猫によってはストレスを感じて機嫌が悪くなることもあります。
むやみに触らないようにしましょう。
その他の猫とのコミュニケーション方法
しっぽ以外にも、猫は目や耳、ひげで感情を表現することができます。
日向ぼっこなどで気分がいいときは、目を半分閉じることがある。
リラックスしているときは瞳孔が縦に開き、興奮したり緊張したりすると大きく丸く開く。
目をそらしたり、目が合うとまばたきしたりするのは、敵意がないというサインである。
耳については、不安なときには平らになり、怒っているときには後ろに曲がる「イカ耳」の状態が観察されることがある。
イカ耳になっていると「シーッ」と鳴く!イカ耳になっている猫は非常に動揺しているので、触ってはいけない。
猫のひげは周囲の情報を拾うアンテナの役割を果たしている。
そのため、気になるものを見つけると、ヒゲを前に出して詳しく調べようとする。
逆に、恐怖を感じたり、身を守ろうとするときには、ひげを後方に向ける。
まとめ
どんな感じだったでしたか?
猫の何気ない仕草にも、伝えたい気持ちが込められていることがあります。
しっぽが短くて動きがわからない」という人もいるかもしれない!動きが見えない!」という人もいるかもしれませんが、猫は短いしっぽを一生懸命動かしているのです。
しっぽの付け根の動きに注目してください。
しっぽだけでなく、鳴き声や表情も一緒に観察すると、より猫の気持ちが読みやすくなります。